突然の腹痛・吐血・血便・アニサキス…緊急な症状に対応｜当日の内視鏡検査に対応

「突然の激しい腹痛や血便」その症状、もしかすると内視鏡検査が必要かもしれません

ある日突然、強い胃の痛みや急な血便、飲み込みにくさなどの症状が現れたとき、
「これって様子を見ていいのかな？」「何科に行けばいいんだろう…？」と迷われる方も多いかもしれません。
ですが、その症状の裏に、すぐに対処すべき消化管のトラブルが潜んでいる可能性もあります。
とくにアニサキスによる急性胃炎や、出血性の大腸疾患などは、早期の内視鏡検査による診断・処置が重要です。

当院では、症状の緊急度に応じて、当日の内視鏡検査にも柔軟に対応しています。
この記事では、緊急での内視鏡検査が推奨される代表的な症状や、当院での対応の流れなどをわかりやすくご紹介します。

緊急で内視鏡検査をおすすめするケース

“いつもと違う”症状が出たときは、迷わず受診を。
急に現れる症状の中には、放置すると命にかかわる病気が隠れていることもあります。
特に下記のような症状がある場合は、早めの内視鏡検査が有効です。

アニサキス（激しい胃の痛み）

生の魚を食べた後、みぞおちに強烈な痛みが出てきた場合、アニサキスによる急性胃炎が疑われます。
アニサキスとは寄生虫の一種で、サバ・サーモン・イカなどを通して人の胃の中に入り込み、胃壁に刺さって激痛を引き起こします。
この場合、胃カメラでアニサキスの虫体を取り除くことで痛みがすぐに和らぐことが多いため、できるだけ早い内視鏡対応が望まれます。

突然の腹痛（胃・腸の急性疾患）

「今まで何ともなかったのに、急に強いお腹の痛みが…」
このような症状の原因は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸憩室炎、腸閉塞、炎症性腸疾患など多岐にわたります。まずは診察および、血液検査や画像検査を行い、緊急内視鏡が必要と判断する場合はご提案いたします。穿孔（穴が空いている）など緊急手術を要する状態もあるため、迷ったらすぐに受診をしましょう。

飲み込みにくさ・喉の異物感

「朝から喉に何か詰まっている感じがする」「飲み込みづらいのに痛みがない」
このような症状の背景には、食道の狭窄（せまくなっている）や腫瘍、逆流性食道炎などが隠れている可能性があります。食道の異常は外からの診察では見つかりにくいため、内視鏡での確認が重要です。

血便・便に血が混じる

「便に鮮やかな赤い血がついていた」
「トイレットペーパーに毎回血がつく」
こうした出血の原因として、痔のほかに大腸腫瘍（大腸がん、ポリープ）、憩室出血、虚血性腸炎、炎症性腸疾患（とくに潰瘍性大腸炎）なども考えられます。特に、出血の量が多かったり繰り返していたりする場合は、大腸カメラによる精査を急ぐ必要があります。
＊大腸カメラは下剤を内服する前処置が必要のため、当日緊急では対応しておりませんが、大腸カメラで肛門から近い腸（直腸〜S状結腸）のみを観察して原因を精査する場合があります。ただし、大量の血便や血圧低下などが見られる場合は、入院が必要となりますので、近隣病院へ早急にご紹介いたします。

吐血・黒色便などの上部消化管出血

「吐いたものに血が混じっていた」「便が黒くタールのようだった」
これは上部消化管（胃・十二指腸）からの出血の可能性が高く、緊急性の高い状態です。
この場合は、早急に胃カメラで出血源を特定し、止血処置を行う必要があります。
放置すれば貧血やショック状態に陥る危険性もあるため、できるだけ早く受診してください。
＊大量の出血や貧血症状がある、血圧が下がるなどの場合は入院が必要となりますので、近隣病院へ早急にご紹介いたします。

当院での緊急内視鏡検査の流れ

急な症状にも、できる限り迅速かつ丁寧に対応いたします。
当院では、急な胃痛や出血などの症状がある場合、できる限り当日中の内視鏡検査が行えるよう体制を整えています。まずはお電話またはWEBでご相談ください。以下に、受診から検査までの流れをご説明いたします。

ご注意事項

鎮静剤使用後は当日の車の運転はできません。
検査枠の状況により、時間帯の調整や翌日以降の検査案内となる場合もあります。あらかじめご了承ください。
大量の出血など、入院が必要と判断した場合には、早急に近隣病院へご紹介いたします。