はじめに｜「女性にとっての内視鏡検査」は、こんなにもハードルが高い？

大腸カメラ（大腸内視鏡検査）は、がんの早期発見にとても有効な検査です。
けれど、特に女性の方にとっては、検査を受けること自体が「気が重い」「恥ずかしい」と感じられることも多いのではないでしょうか？

• 「下剤を飲むのがつらいって聞いた…」
• 「男性の医師やスタッフにおしりを見せるのは恥ずかしい」
• 「以前の検査で痛みを感じて怖くなった」

こういった不安やご経験をお持ちの方も、きっと少なくないはずです。
ですが、今の大腸カメラはもっとやさしく、もっと安心して受けていただける検査に進化しています。
当院では、特に女性の患者様に配慮した体制を整えており、
「前よりもずっと安心して受けられた」というお声を多数いただいております。

これから、大腸カメラを受けようか迷っている女性の方に向けて、
検査を受けるべき理由や、当院での取り組みをわかりやすくお伝えしてまいります。

女性に大腸カメラ検査をおすすめしたい理由

女性にとって「おなかの不調」は、年代やライフステージによってさまざまに現れます。
便秘や腹痛、下痢、下腹部の張りといった症状があっても、つい「体質だから」と見過ごされがちです。しかし、こうした症状の裏には、大腸の病気や異常が隠れている可能性もあります。

女性特有のホルモンバランスや体の変化と腸の関係

女性は月経や妊娠、更年期などでホルモンバランスが大きく変化するため、腸の動きにも影響が出やすいとされています。
「便秘と下痢を繰り返す」「お腹がすっきりしない」などの症状は、ホルモンの影響だけではなく、大腸の異常が関係していることもあります。

自覚症状が少ないからこそ、早期発見が大切

大腸がんや大腸ポリープは、かなり進行するまで症状が出にくい病気です。
「なんとなくお腹の調子が悪いな」と感じていても、定期的な検査をしなければ気づけないケースがほとんどです。
早期の段階であれば、ポリープの切除だけで治療が完了することもあります。
気になる症状がある方は、早めの受診をおすすめします。

婦人科の不調と間違われることも

「下腹部が重い」「腰のあたりが痛む」といった症状は、婦人科系の疾患と間違われやすいもの。
婦人科で検査をして「異常なし」と言われた場合でも、大腸や腸管の異常が原因だったというケースも少なくありません。
こうした理由から、女性にとっても大腸カメラ検査は非常に重要なのです。

【更年期以降の女性へ】がんリスクが高まる年代に、体の中から安心を

50代以降になると、体の変化を感じやすくなると同時に、がんのリスクも高まってくる年代に入ります。その中でも、大腸がんは女性のがん罹患数・死亡数ともに上位にある疾患です。

大腸がんは女性にも多いがんです

大腸がんは、男性だけの病気だと思っていませんか？
実は、女性のがん死亡原因の第1位に挙げられる年もあるほど、リスクの高いがんです。
特に閉経後の女性は、ホルモンバランスの変化や生活習慣の影響でリスクが高まることがわかっています。

「なんとなく調子が悪い」を放置しないで

「便秘が続く」「なんだか疲れやすい」「下腹部が張る」などの軽い不調は、更年期症状や加齢のせいだと思い込んでしまいがちですが、実は大腸ポリープやがんが原因ということも少なくありません。
定期的に大腸カメラを受けることで、早期の変化を発見し、予防や早期治療に役立てることができます。

【婦人科疾患との違いに注意】腸の症状が見過ごされやすい理由

女性のお腹の不調には、婦人科的なトラブルと腸の病気が混在していることがあります。
そのため、「婦人科で異常なしと言われたけど、まだ違和感がある…」というご相談も少なくありません。

子宮や卵巣の不調と似た症状も

下腹部の張りや痛み、便秘、腰の重だるさなどは、子宮内膜症や卵巣のう腫など婦人科疾患と類似する症状でもあります。そのため、まずは婦人科を受診される方が多いですが、腸の病気が見逃されてしまうこともあるのです。

婦人科で異常がなくても腸の検査は必要な場合も

婦人科で「特に異常はないですね」と言われたものの、「お腹の不快感が続いている」「排便に違和感がある」などの場合は、大腸カメラによる精密検査が有効です。
腸の病気は、内視鏡検査でしかわからない異常も多くあります。
「婦人科で大丈夫だったから安心」と思わずに、腸の検査も視野に入れていただければと思います。

【子育てがひと段落した方へ】今こそ“ご自身の健康”を見直すタイミング

長い間、家族のことを優先してきた女性の皆さまへ。
「気づけば、自分の体のことは後回しにしてきた…」そんなお気持ちに覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか？

お腹の不調を“我慢すること”に慣れていませんか？

便秘や下腹部の張り、違和感などを、「体質だから」「出産後からずっとこんな感じ」と放置していませんか？
ですが、今こそご自身の健康としっかり向き合っていただきたい時期です。

定期的な内視鏡検査で“見えない変化”に気づく

腸の病気は、初期には自覚症状が出ないことも多く、検査によって初めて気づくケースも少なくありません。「何もなかった」と確認できることも、これからの安心と健康の土台になります。

【働く女性・ビジネスパーソンの方へ】忙しくても、体調管理は重要です

仕事に家事に、日々のスケジュールに追われる中で、「自分の体調はつい後回しにしてしまう」という方は多いのではないでしょうか。
ですが、健康であることこそが、日々のパフォーマンスを支える土台です。

無理がきく今こそ、予防の一歩を

働き盛りの今、多少の不調は我慢してしまいがちですが、実は忙しい今だからこそ、検査を受けるべきタイミングです。定期的な内視鏡検査は、将来の病気のリスクを減らす“健康投資”とも言えます。

忙しい方にも受けやすい体制をご用意

当院では、お忙しい方でも無理なく受けられる工夫を整えています。

• 土曜日の検査対応
• 鎮静剤を用いた短時間の検査
• 検査後すぐに帰宅できる日帰り対応

「時間が取れない」とお悩みの方も、まずは一度ご相談ください。

女性の方に安心して受けていただくために

当院では、女性の方が「安心して受けられる内視鏡検査」を目指し、環境づくりや対応に細やかな配慮を重ねています。

女性医師による内視鏡検査に対応しています

「男性医師だと恥ずかしい」「話しにくいこともある」――
そんなお気持ちに寄り添い、当院では女性医師が検査を担当する日もご用意しています。
事前にご希望をお伝えいただければ、可能な限り調整いたしますのでご安心ください。

プライバシーや服装への配慮も大切に

検査着や更衣スペースなど、「肌を必要以上に見せなくて済む」配慮を大切にしています。
また、院内は落ち着いた雰囲気で、リラックスしてお過ごしいただける空間となっております。

下剤の種類も豊富にご用意

「たくさんの液体を飲むのが苦手」「錠剤の方がいい」など、患者様の体質やご希望に応じて、複数の下剤から最適なものをご案内しています。服用のサポートも丁寧に行いますので、不安な方もご安心ください。