食道・胃・十二指腸の病気
食道・胃・十二指腸の病気

「胸やけ」「胃もたれ」「みぞおちの痛み」「食欲がない」──
これらは、一見軽い症状のようでも、食道・胃・十二指腸の病気が隠れていることがあります。
これらの臓器は消化の入り口にあたる重要な場所であり、炎症・感染・腫瘍などさまざまな疾患が発生します。
初期段階では自覚症状が乏しいことも多く、早期発見・早期治療が健康を守る鍵となります。
ここでは、代表的な疾患の特徴と注意すべきサインをわかりやすくご紹介します。
胃酸が食道に逆流して、食道粘膜に炎症を起こす病気です。
30〜60代に多く見られ、デスクワーク中心・肥満傾向の方に多い傾向があります。
慢性的な炎症が続くと、食道粘膜が変化(バレット食道)し、一部では食道腺がんの発症につながることがあります。
長期間の逆流性食道炎により、食道の細胞が胃型に置き換わった状態です。
50代以降の男性に多く、がんの前段階とされます。
多くは自覚症状がなく、逆流症状の一部として見つかることが多いです。
バレット上皮から食道腺がんへ進行するリスクが上昇します。
定期的な胃カメラ検査で経過観察を行うことが大切です。
食道の粘膜にできる悪性腫瘍で、男性に多く、50〜70代に好発します。
喫煙・飲酒・慢性的な炎症が主な原因です。
進行すると飲み込みが困難となり、周囲臓器への転移や出血が生じます。
早期発見なら内視鏡的切除で根治できることもあります。
胃の粘膜が長期間炎症を起こし、次第に薄く萎縮していく病気です。
主な原因はヘリコバクター・ピロリ菌感染で、感染は子どもの頃に起こることが多いとされます。
萎縮が進むと胃酸分泌が減少し、胃がんの発症リスクが高まります。
ピロリ菌の除菌治療で炎症の進行を止めることが可能です。
胃の粘膜にできる小さなコブ(隆起)で、多くは良性です。
40代以降で見つかることが多く、胃カメラで偶然見つかるケースがほとんどです。
ほとんど自覚症状はありません。
大きくなるタイプ(腺腫性ポリープ)はがん化のリスクを持つため、定期的な経過観察や生検(組織検査)が必要です。
胃酸によって胃や十二指腸の粘膜が深くえぐれる病気です。
40〜60代に多く、ピロリ菌感染やストレス、鎮痛薬の使用が関係します。
潰瘍が悪化し、**消化管出血や穿孔(穴があく)**を起こすことがあります。
重症化を防ぐためには早期治療が必要です。
胃の粘膜にできる悪性腫瘍です。日本では依然として50〜70代に多いがんの一つです。
ピロリ菌感染、喫煙、塩分過多、遺伝的体質などがリスク要因です。
進行すると、出血・貧血・転移などを起こします。
早期であれば、内視鏡による切除(ESD)で根治が可能です。
十二指腸の粘膜に発生するがんで、比較的まれです。
中高年に多く、潰瘍などの慢性的炎症が背景にある場合があります。
進行すると腸閉塞や消化管出血を引き起こすことがあります。
内視鏡検査で早期発見できれば、手術を避けられる場合もあります。
ピロリ菌は胃の粘膜に住みつく細菌で、胃炎・胃潰瘍・胃がんなどを引き起こす原因菌です。
感染率は年齢とともに上昇し、50代以上では約半数が感染しているといわれます。
慢性胃炎から萎縮性胃炎へ進行し、胃がんリスクが5倍以上に上昇します。
除菌治療でリスクを軽減できます。
のど(声帯や咽頭)に発生するがんで、男性に多く、50〜70代が中心です。
喫煙や飲酒、ウイルス(HPV)感染が関係しています。
がんが進行すると声の変化や呼吸障害を引き起こすことがあります。
内視鏡検査で早期発見が可能です。
胃の粘膜の下層(筋肉層など)にできる腫瘍で、40〜60代に多く見られます。
ほとんどが良性ですが、まれに悪性(GISTなど)も存在します。
無症状のことが多いですが、大きくなると圧迫感や痛みを感じることもあります。
腫瘍が成長し、出血や悪性化する可能性があります。
定期的な内視鏡または超音波内視鏡で経過観察を行います。
胃カメラでは異常がないのに、胃の不快感や膨満感などが続く病気です。
20〜50代の女性に多く、ストレスや自律神経の乱れが関係します。
食欲低下や体重減少、ストレス悪化につながることがあります。
胃の動きを整える薬や生活改善で改善が期待できます。
食道・胃・十二指腸の病気は、初期には軽い不調しか現れないことが多く、放置すると慢性化・悪化するケースも少なくありません。
「最近、胸やけが増えた」「食後に胃が重い」「のどに違和感がある」
そんなときは、早めに内視鏡検査を受けて原因を確認しましょう。
白金麻布メディカル内科・内視鏡クリニックでは、鎮静下での苦しくない胃カメラ検査に対応しています。
小さな異常も丁寧に確認し、最適な治療につなげます。